ピアノの素敵な演奏とはどんな演奏でしょう?
発表会も近いので、聴いてくださる人がいるということを普段のレッスンよりも意識してお稽古しています。
そこで、当たり前すぎて多くのピアノ演奏者に見えていないのでは?と思うことを書いてみたいと思います。
その前に、人はどのようなことに興味を示すでしょう?
嬉しいこと、楽しいこと、幸福感を得ること、これらは感情を揺さぶることです。
音楽を聴きたくなるのはなぜか、というとこのような心を動かされることを期待するからでしょう。
ピアノ演奏は音楽です。
どんなレベルであっても、心を動かされない演奏はただの音でしかありません。
聴いていて飽きる音楽になってしまいます。
〜ありがちな音の変化〜
私は子供の頃使っていた楽譜に、先生に教えられたこととして、「指使い」「強弱」と書かれていました。
当時師事した先生は、非常に音楽的な感性に長けていた方だったので、きっとわかりやすく「強弱」と書いたと思います。
しかし、ピアノを弾くことに関して、あまり意識がなかった幼少の頃の自分にとっては正しく理解していなかったようです。
音の大きさに注意して蘋果をつけて弾けばいいのだ、くらいに思っていました。
また、生徒さんに、「音をだんだん膨らませて」というと、「大きくすればいいんですか?」とよく訊かれます。
わかりやすく言えばそうだけれど、それは曲によっても、フレーズに求められていることによっても、違うのです。
〜どうすればいいの?〜
ピアノの音の質は、大きい、小さいという音の変化だけではなく、柔らかい、硬い、軽い、重い、明るい、暗い、楽しい、不安な・・・まだまだ沢山あります。
音質を作ることは音楽の表情をつけるために必要なことです。
そのためには音質を作るテクニックを身につけること。
それが可能な奏法としてロシアンメソッドを取り入れています。
美しい音で変化に富む音質を生み出すことができる素晴らしい奏法です。